9 Mar 2016
今回取り上げるワインは、
283.life初の国産ワインのご紹介です。
【 重畳/Choujou 2015 】
この重畳、
「ちょうじょう」と読みます。
昔から日本にある言葉らしいですが、
私は知りませんでした。
最初「じゅうたん?」って、思いました。
そこで、
重畳の意味を調べてみると、
デジタル大辞泉の解説
ちょう‐じょう〔‐デフ〕【重畳】
[名](スル)
1 幾重にも重なること。
2 この上もなく満足なこと。大変喜ばしいこと。感動詞的にも用いる。頂上。
らしい。
この重畳に使われているブドウ品種は、
「甲州種」とのこと。
なぜ、そのまま「甲州」と書いていないのかは不明だが、
日本の品質表示の規定に何らかのルールがあるのかも知れない。
甲州と言えば、
日本のワイン造りでは外せない品種。
てか、
昔はこれしか見なかった様な気もする。
でもって、
お味の方は・・・。
まず一口、
「あまい」。
二口目、
「樽がかかっている」。
三口目、
「後味が良い」。
そして、
しばらくワインを眺める。
全体的な印象とすれば、
あまい飲み口だが、
甘さは徐々に奥へと引っ込み、
甘さ以上の厚みが感じられるようになる。
そして、
喉を通った後に、
鼻へと抜けてゆく樽香の余韻。
そこで私の思ったことは、
『この重畳は、甲州ワインのイメージとは合致しない。』
で、あった。
甲州の白と言えば、
ほんのり甘みがあるが、
その味わいはスッキリ、
ワインと言うよりも日本酒に近い印象であった。
だから、
私は鰹のたたきなんかといっしょに
甲州の白を飲んでいたものだ。
ともすれば、
そのスッキリ感は、
悪く言えば「味が薄い」と思われてしまう。
日本のワイン醸造技術には、
その根底に日本酒の醸造技術が見え隠れする。
諸説あると思うが、
日本のワイン造りは、
ブドウ農家の人が日本酒の蔵元から、
その醸造技術を教わったと聞く。
当然の事ながら、
そこから出来るお酒も、
和食に合うスッキリとした飲み口となる。
私も正直なところ、
日本のワインは、あまり好きではない。
その理由は、
上記の様に味わいが薄く感じるからである。
この感じ方は、
個人差があるので、
一概にどうとは言えないが、
どうせ同じ値段を払うのなら、
日本のワインよりも海外のワインの方が、
味が濃いし、美味しいと感じるからである。
これが、
今までの日本のワイン、
とりわけ甲州ワインに対する印象であった。
しかし、どうだろう、
この【重畳2015/HUGGY WINE 】は、
知っていなければ甲州種の白ワインとは、
気がつかない程の濃い味わいである。
裏のラベルには「タイプ辛口」とあるが、
口に含んだときの最初の味わいは「甘口」だろう。
ワインを喉の奥に流し込んだ後に、
甘さが続けばデザートワインだと思えるくらいのファースト・インプレッションであった。
しかし、
この重畳の場合、
甘みの切れ味が良く、
その後に来る酸味が、
上手い具合に樽香と交わる為、
まったくくどさは感じられない。
日本の甲州では無く、
フランスのゲヴュルツトラミネール的な味わいである。
このワインの名の通り「重畳」な深さを感じることの出来る1本だと思う。
言い忘れたが、
このワイン1本の値段は、
公式サイトによると750ml/1,497円(税込)である。
しかしながら、
この「重畳2015」は、
コストコでも売ってる。
そのコストコでの販売価格は、
1本1,148円である。
コストコまで買いにいかなければならないが、
この味わいで¥1,148は大変お買い得であろう。
因みに楽天リンクを張っておくので、
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もちろんのこと、
この重畳もソーダ割りがとても美味しい。
甘みがスパークリング系の特徴とも似ているので、
泡好きの方であれば、
間違いなく受け入れられる味わいだと思う。
合わせる料理としては、
トマトベースのパスタやピザなんかがいいのでは?
私は、
これで豚ネギマを塩胡椒で戴きましたが、
ブダの油が少しクドいように感じたので、
肉系と言うよりは、
トマトとかの酸味の利いた料理が合うと思います。
アヒージョなんかも良いかも知れないと思いました。
いずれにしても、
このワイン、
買って損は無い1本だと思います。
【 結論 】
「重畳2015」は、
日本の白ワインの印象を覆す1本である。
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