27 Oct 2015
安うまワインシリーズのちょっと上級番、
エスカル/ピノ・ノワール2014 [ ESCALE / PINOT NOIR 2014 ]
を飲んでみた。
購入価格は、¥880円。
私は近所のスーパーで見かけたので、
そこで買ったのだが、
どうやらAEONでも売っているらしい。
AEONでは、¥800くらいで安く買えるとのこと。
エチケットにもある通り、
このワインのブドウ品種は『ピノ・ノワール』。
私の一番好きな品種である。
安うまワインとなれば、
そもそものブドウの生産量が必要だし、
瓶詰め後の輸送や、店頭での管理に気を遣っていられない為、
比較的に生産量が確保出来て、
熱にもそこそこ強いカベルネ・ソーヴィニヨン系の
ブドウが多く使われたりするのだが、
このワインは、ピノ・ノワールだけを使った本格的なピノワインだ。
このブドウ品種「ピノ・ノワール」、
世界一有名で、
世界一高い赤ワイン、
【ロマネ・コンティ/Romanée Conti】で使われているブドウだ。
まあ、こんなこと、
ワイン好きな人にしてみれば、
言われなくとも分かっている事だと思うが、
年の為、記しておく。
「じゃあ、このワインを飲むと、ロマネ・コンティの味わいを感じられるのか!?」
と、聞かれれば、
「いや、全く感じられない。」
と、答えるだろう。
だって、
価格差にしたら、
1000倍くらいあるんだよ。
このエスカルを1000回飲むのを我慢して、
ロマコンを1回飲めるかどうかと言った具合なので、
私だったら、
このエスカル/ピノ・ノワールを
いつもの食卓でグピグピ呑みたいと思います。
で、
味わいはと、言うと、
フランスのピノで、
この価格帯の物は、
大抵、飲めません。
しかしながら、
この「エスカル/ピノ・ノワール」は、
意外にも美味しく飲めるピノワインでした。
先程も言った通り、
船で輸送されてくる間のコンテナの熱と、
お店で陳列されている間の劣悪環境内では、
か弱いピノ・ノワールは耐えられないのでしょうね。
熱だれして酸っぱいか、
シャビシャビのブドウジュースみたいで、
美味しく飲めない物がほとんどですが、
この”ESCALE”は飲めました。
スーパーの棚で見かけたときは、
値段と正面のエチケットしか確認しなかったのですが、
裏のエチケットを見ると、
しっかりと【Reefer 定温コンテナ輸送】と書かれているではありませんか!!
【Reefer 定温コンテナ輸送】とは、
簡単に言うと、
余り暑くならない輸送用コンテナのことです。
でも、
ていおんは、「低温」ではなく、「定温」ですからね。
なので、
日本に入ってくる段階では問題が少ないと言うとこですね。
更に裏書きを読み進めると、
「原産地:フランス/ラングドック地方」とあります。
通常ピノと言うと、
フランスのブルゴーニュ地方を連想してしまいますが、
このエスカルは、ラングドッグ。
どちらかと言えば、ボルドーに近い地域です。
南仏の真ん中当たりです。
Wikipediaで行くと、
以下のリンクからどうぞ。
通常この当たりで作られるワインは、
味が濃くて、少しスパイシーな赤ワインが作られるのですが、
敢えてこの地にピノ・ノワールを植えているところが面白いと思います。
だから、味わい的にも、
フランスのピノと言うよりは、
ニューワールド(フランス以外のワイン新興国)のピノに近い味わいです。
ですので、
合わせる料理の方も、
甘めの醤油味でも全然いけちゃいます。
チキンの照焼なんかでもOKですし、
プルコギのような焼き肉味でも行けると思います。
トマトベースのパスタやPIZZAなんかもOKですね。
でも、
魚介系は避けた方がいいと思いました。
烏賊とか海老なんかの後味とは、
渋みがバッティングしちゃうので、
止めた方が無難です。
栓は人工コルクです。
コルク周りを覆っている金色の物は、
ちゃんとしたアルミ製なので、
それなりの気分を味わえます。
上から見なければ、
人工コルクとは判別できないので、
急な来客があった場合でも、
それなりの雰囲気で抜栓出来るのではないでしょうか?
添加物として、
保存料のソルビン酸が入っていますけど、
飲んでも気にならないレベルでした。
逆の言い方をすれば、
管理が杜撰なスーパーで陳列されていても、
この保存料のお陰で、
さほど品質が落ちないのでは?と、
思うくらいの好印象でした。
抜栓後、
丸一日後にも飲んでみましたが、
それほど品質低下は感じなかったのですが、
翌日の再抜栓後、
1時間くらい経つと少し酸味がきつくなり、
果実味も下がる傾向にあったので、
2日目は早めに飲みきった方がいいと思いました。
多分、3日目は飲めないと思います。
それにしても、
この価格でフランスのピノが飲めるなら、
十分に納得のいく1本だと思います。
この”ESCALE”のエチケットを知らない人になら、
「フランスのピノ・ノワール」と言いつつ、
お客様の前で、ソムリエナイフ片手に抜栓すれば、
それこそ、ちょっとしたお持てなしを感じてくれることと思います。
若く知り合って間もないカップルが、
少し贅沢な気分を味わいたい時、
このワインで夕飯を共にすれば、
きっと、
幸せな気分になれるのではないでしょうか・・・。
それが、たったの800円です。
そんな方々に、
おすすめのワインです。
それと、
このエスカルを検索してみたところ、
面白い動画が見つかりました。
ヴィンテージ(生産年)こそ違うものの、
このエスカル/ピノ・ノワールの特徴を良く捉えている動画だと思います。
イタリア人(?)のテイスティング動画です。
ブルゴーニュグラスでは無く、
ボルドーグランスで飲んでいるところが気になりましたが、
まあ、良しとしましょう。
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